Google 広告 のカスタムセグメントで成果が出る理由について

当サイトは、Amazon.co.jp の商品を宣伝することにより、紹介料を獲得できる Amazon アソシエイト・プログラムの参加者です。

当記事に Amazon へのリンクが含まれている場合、それをクリックし買い物をすると、当サイト(および当サイト管理人)に対して一定の収益が発生します

発生した収益の一部は、持続的なサイト維持のために使用されます。

ちなみに下記リンクをクリックし Amazon内で何かしら買い物をしていただくと、当サイト内で紹介した商品以外の購入でも収益は発生します。

https://amzn.to/3REJQgU

もし「ブログの内容が役になった」「記事のおかげで助かった!」といった方は上記リンクをクリック頂き、Amazon内で買い物をしていただければ幸いです

悩ましいのは、協力頂いた皆さんには持続的なサイト維持以外何の見返りもないということです。せめて皆さんから頂いた額を見て、ブログ読者の方への感謝の気持ちを忘れぬよう日々努めます。

Google 広告における広告メニューや広告プロダクトは多岐に渡りますが、その中でも特に「配信面」ではなく「人」にフォーカスした、低クリック単価で配信可能なカスタムセグメントが近年注目され始めています。

自分自身も運用していて、特にカスタムセグメントの前身であるカスタムアフィニティ、カスタムインテントにおいて2018年ぐらいから明確な変化を感じています。今日はその点についてお話ししたいと思います。

Google の変化

YouTube のオススメに自分にとってのどストライクな動画が流れてきたりして動画を見入ってしまった

それがきっかけでついチャンネル登録をしてしまった

Discover でレコメンドされた記事が自分の興味関心があるものに深い関係のある記事だった

そんな経験があるという人は意外と少なくないのではないでしょうか。

それと時を同じくして、ユーザーデータをベースに「人」を対象とした広告配信を行うGoogle 広告のメニューの質が明確に上昇し始めました。つまりこれまで成果が出にくかった、低クリック単価でディスプレイ広告施策で成果がでるケースが増えているのです。また一部ではそれらを「ハイブリッド広告」と呼び、見込み顧客の増加を目指すために導入を推奨する動きもあります。

しかし疑問が残ります。

なぜ今、低クリック単価ディスプレイ広告施策で成果が出るようになってきたのかのでしょうか。

結論から言ってしまうと、Google による機械学習への執着が上記 YouTube のレコメンド機能や、Google Discover のレコメンド精度向上は上記ハイブリッド広告の成果向上のきっかけになっているのではないかと自分は考えています。

まずはユーザーデータから考える

まずはじめに、ユーザーデータについて考える必要性があります。 Google はログインユーザーのデータを収集しています。

以下は自分自身の Google アカウント設定から閲覧可能なユーザー情報です。Google アカウントを有しているユーザーはこのように情報をユーザー単位で管理されています。

f:id:sbgx:20190804111240j:plain

中には当然関連性の低いものも多くありますが、「コーヒー、紅茶」「SEO、SEM」など極めて自分自身と関連性の高いコンテンツも多く存在します。これらはログイン時に過去閲覧したサイトのコンテンツや検索語句など様々なシグナルを読み取り構成されています。

Google は以前よりこれらのデータを収集していましたが、これらを使い最適に処理し、広告配信する技術を持ち合わせていませんでした。そのためディスプレイ広告において、ユーザーの興味関心情報をベースとした広告配信において成果をあげることができなかったのです。しかし Google は Facebook の快進撃を前に、重い腰を上げざるを得なくなったのではないかと思います。

Facebookによる「興味・関心」配信の快進撃

ユーザーの興味関心データをベースに「人」への広告配信をし始めて、最初にしっかりと成果が出せた媒体は Facebook でした。これは 検索連動型広告で Web 広告におけるシェアを伸ばし続けていた Google にとって、まさに理想的な、革新的な広告配信に見えたのではないかと思います。

Facebook はユーザーが自ら作成したプロフィール情報や、過去「いいね!」したページ情報をベースに広告配信を実施できます。以下は自分の「興味・関心」「あなたの情報」になります。

f:id:sbgx:20190804111200j:plain

f:id:sbgx:20190804111217j:plain

ちなみに、Facebook Business のヘルプには、次のような記載があります。
好きなものと趣味・関心のターゲット設定を行うと、プロフィールに含まれた内容や、FacebookでつながりになっているFacebookページ、グループ、およびその他のサイト上の内容に基づいて、広告の対象者を絞り込むことができます。趣味・関心、活動、好きな音楽、好きな映画、好きなテレビ番組などのセクションがあります。
Facebook Businessヘルプ」より引用

Google が膨大なユーザーデータを有していうのに対して、 Facebook は限られたデータではあるものの精度の高い重要な情報を有していました。そしてそれを効率的に「広告配信」に転用し、短期間で成果を出し始めることに初期から成功したのでした。

Google はこれまで 検索連動型広告をはじめとする Web 広告において圧倒的なシェアを持っていましたが、Facebook広告のこのユーザープロフィール情報をベースとした広告配信の高精度さを目の当たりにし、自社でも溜め込んできたデータを機械学習技術などに意欲的に取り組み活用できるすべを見出し、2018年頃よりそれらの要素を運用型広告にも応用し始めたと考えられます。

まとめ

 結論としては下記のような形になります。
  •  Facebook は限られた情報を効率的に処理し、精度の高い広告配信を早期実現
  •  Google は膨大なデータを有しているが、分析する技術を有していなかった
  •  Google は数年機械学習に注力、その結果成果が2018年ぐらいから現れ始めた