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広告配信媒体停止は最悪の選択肢|パフォーマンスが悪くても、広告運用を継続した方がいい3つの理由

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突然ですが、「パフォーマンスが悪いので、◯◯◯(媒体名)を配信停止します」という判断、直近で見かけたり、下したりしていませんか?その判断、正直最悪です。

   

本日は、「広告配信媒体停止は最悪の選択肢」というお話をしていきます。

 

 

トリアージについて

まず救急医療ドラマなどで見かける、トリアージを思い出してください。

 

 

救急医療の現場では、怪我の状況などに応じてトリアージタグを設定することが多々あります。患者を色で判断し、その事故現場で最高の治療活動を行うためのものです。

 

 

運用型広告の世界でも、「成果が悪いので 一時的に停止しましょう」といった話は多々あがります。トリアージタグで言うところの「黒」認定(助かる見込みが最も低い)を行い、詳細な分析を行わず、媒体を停止してしまうといった行為です。

 

 

結論から言ってしまうと...

多くの局面において、少額配信に切り替える、入札を抑えて配信を継続する選択をされることを推奨いたします。

 

媒体を停止すると、当然のことながら広告運用面で大きな変化が生じます。本日はその変化と、たとえパフォーマンスが悪くても、広告運用を継続した方がいい3つの理由について解説していきます。

 

 

パフォーマンスが悪くても、広告運用を継続した方がいい3つの理由

 

1.コンバージョン率0パーセントを回避できる可能性がある 

 

広告配信媒体を停止した場合、コンバージョンが0件になります。費用も0円になるわけですが、配信そのものを停止しなければ1件でもコンバージョンがつき、0%を回避できる可能性が発生する余地が生じます。商材によっては1件あたりのコンバージョンによる売り上げが、大きく異なるケースが想定されます。

 

1件数千円から、場合によっては数千万までの売り上げが左右されることが多々あるのです。また平均顧客単価が大きくブレない商材でも、1顧客が常連になってくれる可能性、インフルエンサー、芸能人などの発言力がある人物で、売り上げに大きく貢献してくれる可能性も捨てきれないのです。

 

広告配信媒体を停止した場合、これらの可能性は全て0%になります。停止しない場合、これらの可能性が0%以上になる余地が生じます。

 

2.新規プロダクトの実装、クリエイティブ見直しで改善する可能性があるから

 

媒体を停止した時点で、死んでいるも同然です。そのため、改善策などの立案や、原因分析の優先度も下がります。

 

しかし一方、広告配信を継続し続けた場合どうなるでしょうか。少額とは言え予算を投下している状況に差はありません。そのため、広告主側も代理店に、上司も部下に、重役も運用担当者に、「分析」と「改善」を要求しやすくなるのではないでしょうか。

 

また新規プロダクト、クリエイティブを見直し、翌月からコンバージョン数が微増、LPの見直しを実施するとさらに翌月には爆増、といったケースは珍しくありません。早急に判断し、損切りした結果があらゆる機会損失を招く可能性については、もっと敏感に考え、そしてどう対処していくかを判断すべきです。

 

3.計測外で間接効果が発生している可能性があるから

 

前述通り、「パフォーマンスが悪いので、◯◯◯(媒体名)を配信停止します」といった発言が、媒体停止を決定づける一言であるケースは非常に多いかと思います。

 

そもそもパフォーマンスとはなんのことでしょうか。売り上げのことでしょうか、コンバージョンの数のことでしょうか、コンバージョン数×LTVの合計値のことでしょうか。その点を明確化しない限り、パフォーマンスについて、議論していくことはナンセンスだと思います。

 

また、管理画面では計測できていない売り上げ(広告を見たが、ネットではなく実店舗で購入)が発生している可能性もあり得ます。当然媒体側も計測精度をあげるなどといった工夫を日々進めていますが、まだ100%は遥かに及ばない状況です。

 

 

最後に

 

「ジョーカーゲーム」というアニメをご存知でしょうか。

 

www.youtube.com

 

日本軍に実在した・陸軍中野学校(スパイ養成機関)をモデルにした作品です。

 

matome.naver.jp

 

作中登場するスパイ養成機関「D機関」創設者・結城中佐は、「スパイの自死」について、次のように語っています。

 

殺人・自殺はスパイにとって最悪の選択肢だ。平時に人が死ねばその国の警察が動き出す。考えるまでもなく無意味で馬鹿げた行為でしかあるまい。

 

『ジョーカーゲーム』より引用

  

情報戦においては、1つの情報戦略によって大きく戦局が変化することが多々あります。事前に1人の二重スパイを送り込むことができる、暗号を解読することができる、それらのことだけで、戦局に取り返しのつかない、大きな変化が生じる余地が生じるのです。

 

例えば、新規参入した市場で競合と、1対1で特定のキーワードを奪い合う関係の際、競合が入札の手を弱めたら、みなさんでしたらどうお考えになりますでしょうか?この機を逃さんとばかりに入札を強め、1位を独占し、1位のパフォーマンスを理解し、リスティング広告上で長期配信し続けるといったことも、考えられるのではないでしょうか。

 

リスティング広告に限らず、あらゆる戦略・戦術においても、同様のことが言えます。たった1つの間違った判断が、長期的に見た際に、全体に立ち直れないほどのダメージや、機会損失を被る自体を招く可能性があるのです。

 

Twitter:@RKawtr