リスティング広告を触ってる人のブログ|PPC-LOG

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フィリップモリスジャパンの広告は何が問題だったのか|広告運用者の話

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 本日は、フィリップモリスジャパンの広告記載に問題があり、消費者庁に再発防止命令を出された件について、解説いたします。

 

 

 

 

 

 

フィリップモリスの違法広告とは

www.youtube.com

 

news.livedoor.com

 

(1)問題の要点

「今だけお得」と受け取れる表現で広告を掲載

②2年9ヶ月値引きされ続けたのは2商品

景品表示法違反にあたるとし、消費者庁が再発防止命令

④フィリップモリスジャパンは謝罪済

 

(2)抵触箇所

「今だけお得」と受け取れる表現で広告を掲載

太字にもしていますが、もっとも重要なのは、「今だけお得」と受け取れる表現で広告が掲載されていたということです。決して、「今だけお得」と謳っていた訳ではないんですね。(もしそうであれば、ニュースでデカデカと出すはず)ここが最重要点です。

 

(3)タバコ・喫煙を助長させる広告について

 

www.youtube.com

 

www.youtube.com

かつてはものすごくかっこいい、タバコの広告がありましたが、現在では規制される傾向にあります。CMに限らず、Webでも喫煙を助長させる広告も、今日では見かける機会も少ないです。

 

 

現在タバコ・喫煙を助長させる広告については、自主規制される傾向にあります。電子タバコのCMを見たことがない方は多いと思うのですが、それはそのためです。

legalus.jp

 

 

またWeb広告(ここでは例にリスティング)ではタバコ、電子タバコの広告は原則禁止されています。

www.i-m-c.co.jp

 

(4)フィリップモリスジャパンについて

www.youtube.com

 

現在フィリップジャパンは、紙タバコからの撤退を検討しています。

 

またフィリップモリスジャパンは、「有害成分が少ないため、紙タバコとは異なるルール(広告、喫煙場所の制限など)を作って欲しい」とコメントしています。

 

2.事故なのか?事件なのか?

 

事故ではなく、おそらく事件ではないかと思います。

 

つまり故意に行った行為の結果、消費者庁の再発防止命令につながったのではないかと考えられます。

 

これは私自身の一次情報ではありますが、単純に売り上げが伸びていない、起爆剤が欲しい際に、広告代理店側から、あるいは会社内部から、キャンペーンの延長による販売促進案は度々出てきます。今回は「今だけ」明記していないため、 広告代理店、フィリップモリスジャパンは「いける!」と判断し、広告露出をしたと考えられますが、結論だけ見ると「アウト」だったということになります。

 

 

では、どのように表記すれば消費者庁による指導は、回避できたのでしょうか。 

 

 

3.どうすれば問題点を突破できたのか?

(1)キャンペーンを継続せず、切ればよかった

キャンペーンを継続せず、定期的に切ればよかったのではないかと思います。ただし、キャンペーンの締め切り日直前は売り上げが伸びるので(おそらく直前2週間は)、その影響もあり、特に売れ筋TOP2、または売り上げを伸ばしたい初心者向け商品はキャンペーンの中止に踏み込めなかったのではないかと思います。

 

(2)キャンペーンを一貫せず、変えれば(アレンジ)良かった

キャンペーンの内容を変更するのも手ではなかったかと思います。「夏の紙タバコ禁煙セール」とか(苦笑)ただし、紙タバコユーザーは依然として非常に多く、必然的にフィリップモリスジャパンの顧客にも、紙タバコユーザーは多く、また業界内の軋轢要因にもなるため、ちょっとこの案は微妙かもしれませんね。

 

(3)表記の変更

「今ならお得」ではなく、「紙タバコから乗り換えを検討中のあなたに」といった訴求し、セール期間は年に数回に固定するなどしておけば、全く問題なかったかと思います。また2年もセールをし続ける意味は特になったかのではないかと思います。一年も継続すれば、売り上げの伸びる時期、伸びない時期はわかったのではないかと思うので、通常はその購買データを参考に、セール期間を固定化させ、キャンペーンを打ちます。ただし、前述しました通り、喫煙に関する広告は規制が強く、どうしてもキャンペーン露出が難しいため、このような形になってしまったのかもしれません。

 

4.広告代理店はなぜ広告掲載をしたのか

結論ですが、たぶん油断していたのだと思います。競合通報があり得ないこと(独占市場のため)、「今だけ」と明記していなかったので、大丈夫だと判断したのでしょう。

 

また常にセールを行うのは、大手百貨店だとよくある手です。しかし、セール内容をアレンジすることで、常にセールを行っていないかのように演出しています。その点、代理店、フィリップモリスジャパンに意識が欠如していたのではないかと思います。

 

また規模も問題です。フィリップモリスは世界的に知名度が高い大企業で、フィリップモリスジャパンは、その日本支社です。そのため、毎日閉店セールをやっているような露店と違い、指導することでみせしめ効果があると消費者庁が判断し、指導した可能性が考えられます。また、前述した通り、タバコ業界そのものが「社会悪」という風に見られることも多く、嫌煙ブームの世に反する企業という見方もできます。そのような社会的な立場も考慮した上で、指導の対象になったと考えるのがセオリーでしょう。

 

news.yahoo.co.jp

アイコスの社会浸透に、「店舗促進」は欠かせない手段でした。今後はここにもメスが入ることでしょう。

 

5.結論

①上記動画冒頭で実際の広告が映る箇所(動画00:06〜)を見ていただきたいのですが、「今がお得」と記載されているほか、「アプリ・Webで会員登録すれば」などと書かれているように、決して「今だけお得」とは書かれていません

 

③代理店、フィリップモリスジャパンでのコンプラ認識では、「いける!」と判断していた可能性が高いと考えられます(「今だけお得」とは書かれていないため

 

④「今ならお得」(常にお得だが、今もお得)、「アプリ・Webで会員登録すれば」(嘘ではない)といった表記が、景品表示法に当たるか否かが微妙なところではあるのですが、今回はみせしめ効果も考え、消費者庁が指導した可能性が考えられます

 

⑤見せしめの可能性が非常に高いため、今後類似のキャンペーンを打っている業者が消費者庁の指導対象になる可能性は低いかと思います

 

Twitter:@RKawtr