リスティング広告を触ってる人のブログ|PPC-LOG

主にリスティング広告をはじめとするインターネット広告、マーケティング関連の記事を書いています。

平成最後の夜に、これからのインターネット広告について考えてみる

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少し前に、『インターネット広告の歴史と未来』という本を読みました。

 

 

内容はざっとこんな感じです。

インターネット広告の歴史を振り返り、その未来を展望する本書では業界の発展を支えた当事者へのインタビューを通し、「運用型広告」というスタイルを世の中に送り出したGoogle AdWords(現Google広告)にフォーカスをあてることで、インターネット広告の歴史的な変遷を浮き彫りにしようという試みがされています。教科書、ライブラリー的網羅性ではなく、生き証人によるライブ感を出すことに注力しました。いわば「黒船」であるGoogle AdWordsが、日本上陸して日本のネット広告に様々な波紋を投げかけていく様や、スマホがマーケットを席巻していく様など、冒険活劇のようにおもしろおかしく臨場感のある形で仕上げた本作を、どうぞお楽しみください。

 

Amazon『インターネット広告の歴史と未来』商品紹介より引用

インターネット広告、特にYahoo,Googleの歴史について触れています。たいへん読みやすく、わかりやすい内容でした。特にGoogleがDoubleClickなどのサービスを買収し、勢い付いてきていた際の描写などは、他の類似書籍と比べてもしっかり書かれていました。また当時、Googleの中にいた方独特の目線での当事者としての心境描写、僕自身は当時まだリスティングに触れていないのですが、YahooがGoogleに対して訴訟を起こした際の話なども、前述通りしっかりと「生き証人」ならではの情報を盛り込んだ上で書かれており、なかなか読み応えのある内容でした。

 

【参考】Google、特許論争などでYahoo!と和解

 

ただし、いかんせんサクセスストーリー調に書かれています。本書を読んでしまうと、まるで今の強固なGoogleの提供するプラットフォームの成立が、必然であったようにしか思えてしまいます。成功のもとには、もちろん数多くの失敗作が存在しています。例えばGoogleが提供していた広告サービス「Google Print Ads」はいまどのようになってしまったのでしょうか。Googleはオンライン広告では成功していますが、実はかなりオフラインでは広告以外の分野に視野を当ててみると、思いの外結構失敗事例が多いのです。(7割以上は失敗しています)

 

 

数多くの挑戦の中、結局生き残っているのはGoogle Adsなどの運用型広告、Youtubeといった買収した事業やGoogle Mapなどのライフラインなどのみ。結局のところ数射ちゃ当たるという非常に原始的なロジックに基づき、今も成長し続けているのです。その点AmazonなどはかなりGoogleに似ていて、様々なことに挑戦し続けています。AmazonとGoogleの最大の違いは、正確な個人情報と、それに紐づく購買データの量と質ですから、その点を武器にAmazonがDSP事業に本格的に乗り出してくると、結構Googleにとって驚異的な強敵になりうるかもしれません。(一般物販ECにおいては、すでにかなりの脅威的な強敵でしょうが)

インターネット広告は日本では2002年から広がり、平成の終わりまでに広告費ベースで2,000億弱からたった16年で1兆7,589億円まで伸びました。これはかなり驚異的なことだと思います。またここ数年で見ても引き続き2桁成長を続けており、止まることを知りません。

 

dentsu-ho.com

 

一体令和の間、インターネット広告はどのように変化するのでしょうか。ちょっと面白そうなので、自身の勝手な仮説を書いておこうと思います。

1.検索広告は地味に成長し続ける

検索広告は成長し続けるのでは無いでしょうか。ただし、もしかするとAIアシスタントなどの影響を受けるほか、例えば、AIが情報を代理検索するなど、人間以外の検索流入比率が向上する可能性はあるかと考えています。その際、もしかするとタイトルインのような対人間用以外の技術が求められるようになるかもしれません。この変化は割と直近で起こりそうなことではあるので、ちょっとだけ楽しみですね。

2.ディスプレイ広告の精度調整技術が恐ろしいほど向上する

購買データとのリンク、個人の特定はドンドン進んでいきそうな気がします。直近で、Google Mapのベータ機能などを使用していると、ドンドンと個人最適化するとすごく便利な機能などが実装されており、そのあたりが導入されるとGoogle側が持つことができる情報量が増え、より広告の露出が費用対効果を重視する広告主、運用者にとって良い形に進んでいくのでは無いかと考えています。幸い日本はその手のテクノロジーに寛容ですので、欧州のように反発する動きもなく、進んでいくのでは無いでしょうか。

3.動画メディアは常に移り変わる(ただしYoutubeだけは固定)

動画メディアは動きが激しく、直近で伸び始めているTikTokなども、正直いつまで続くかわからないメディアだと考えています。時代性なども鑑みると、この点は固定で1つのメディアが生き残り続けるということは考えにくいと思います。

4.4Gから5Gから6G,7Gへ、大型データはついに画像、映像を超え、感触、匂いまで送信

5Gののちに6G、7Gとかとなっていくかは存じませんが、映像の画質などの追求は既に人間の視覚機能の限界に近いところまできていると思います。ページの読み込みなども、さらに高速化していくことでしょう。AMPは100%黒歴史になると思います。スマホの次のデバイス、マイクロチップやナノチップの登場で、ついには感触や、匂いといった情報も、広告としてデータ送信できる時代がくるかもしれません。特に匂いは、購買に与える影響の大きいファクターであると考えられています。

 

news.mynavi.jp

 

進みすぎた技術が、どこまで人間の身体機能を拡張し、より購買意欲を引き立てるかが、これらの時代のインターネット広告に求められる新たな要素になるのかもしれません。

 

取り上げた書籍:『インターネット広告の歴史と未来』アタラ合同会社

 

 

 

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