リスティング広告を触ってる人のブログ|PPC-LOG

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Amazon広告は確実に覇権を握る|覇権を握る構造を支える3要素について

記録を確認したところ、生まれて初めてAmazonで商品購入をしたのが、2008年12月であった。当時13歳。

  

 

インターネットを使って、パソコンの画面越しに注文したものが家に届くという感覚は、当時の僕には新鮮で、しかも購入したものがコミックス8冊とかだったので、何の苦労もなく、関東の片田舎の家に漫画が届いてそれが読めるというのは、とても不思議な感じであったことを、今でも鮮明に覚えている。

 

それから時が流れ、Amazonを使い続け、当方、今年で12年目のヘビーユーザーである。そして、去年の11月ぐらいから、Amazon広告についても独自に情報収集に画策し、色々と調べ回りながら、広告運用できる機会を色々と伺っている。

 

eczine.jp

 

 幸い、自分は今年に入ってから1度だけ管理画面を触り、実運用に携わる機会を得ることができたものの、Amazon広告の中でも特に取り扱いがハードな部類のものだったため、結果成果が振るわず、本日に至っている。(商材はサプリ系。Amazonの審査厳しすぎる...)正直自分のAmazon広告の取り扱い実績といえば、その程度のものである。

 

 

 

しかしながら、自分は、Amazon広告が近い将来"覇権"を握ることは間違いない見込んでおり、本日は、なぜAmazon広告が覇権を握ることができるのかについて、考えをまとめてみたので、その点解説していきたい。

 

 

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「解説していきたい」と言えば仰々しいものの、結論を言ってしまうと、Amazon広告が覇権を握ることができる理由は、他の媒体にはない、3つの要素を有しているからである。しかしながら、たった3つの要素が備わっているだけを理由に、覇権が取れてしまうというのもネット広告の脆く、そして面白いところ。

 

 

下記がその3要素である。 

3要素について

  1. 高コンバージョン率
  2. 独自物流網
  3. 顧客情報

  

1.高コンバージョン率

まず、これは実際に運用してみた際の実績、それから先日『Amazon広告“打ち手”大全』の出版記念セミナーで知り得た情報がベースとなっているが、検索広告に比べてはるかにコンバージョン率が高い傾向にある。

 

セミナーのレポート、書評は下記参照。

 

 

www.ppc-log.com

 

www.ppc-log.com

 

1位の場合は、平均コンバージョン率20%という数値は驚異的である。検索広告だと、コンバージョン率はあらゆる業種で、高くても一般名詞では10%が限界ではないだろうか。Amazon広告は基本的にAmazonをみている人にしか出ない、Amazonで商品に関する情報収集をするユーザーは少なく、むしろ購入したいがゆえにAmazonを使っているユーザーがほとんどであろうことが、推測できる。それ故に、閲覧者の質が担保されており、クリックの重みが検索広告に比べて高いという話となるのであろう。

 

 

また商品LPを改良していく、製品開発にアドバイスをしていく事で、コンバージョン数、コンバージョン率は大きく上げていくことも可能だと、当日は解説がなれていた。自分の場合は審査の関係上なかなか厳しかったのだが、もし本ブログ記事を閲覧している型の中に、審査抵触しにくい商材を取り扱っている方がいれば、ぜひ積極的にこの点トライして頂きたい。

 

2.独自物流網

以降、2.3.については、書籍を参考にしながら説明していきたい。

 

まず書籍についてだが、2019年3月刊行の小野塚征志・著『ロジスティクス4.0』を参考にしたい。

 

 

特にAmazonについて考察された 第5章「物流ビジネスでの新たな事業機会」が非常に特徴的な1冊である。

 

まずAmazonと言えば、古本売買サイトとしてはじまりったECサイトであり、現在は古本以外を幅広くラインナップとして取り扱うECサイト、サーバーサービスなども手がけるWebサービス会社というイメージが強い。特に、「大手ネット通販会社」というイメージを持っている方が、世間の大半ではないだろうか。

 

著者は本書の中で、Amazonの「物流会社」という側面について取り上げ、“現代のローマ”と評し、深く考察を試みている。兵站(ロジスティクス)という点を評価しての事なのだが、この点大変興味深い。

 

物流センターを核としたアマゾンの 「物流ネットワーク」は 、 AWSと同様 、 EC事業のために投資されたアセットといえるでしょう 。アマゾンは 、その自前化と機能拡充を着々と進めています 。世界で既に200以上の物流センターを擁し 、その総面積は2,000万平方メ ートルに達するといわれています 。東京ドーム400個分を優に超える広さです 。

 

ロジスティクス4.0』引用

 

通常のECサイトは、物流事情に左右されやすい傾向にある。例えばヤマト値上げの際は、どのECサイトも送料の引き上げなどをせざるを得なかったものの、Amazonは今日もプライム会員はお急ぎ便無料を貫いている。

 

アマゾンが保有するものは 、物流センターやロボットだけではありません 。米国では既に数千台規模の自社トラックを運用しています 。2015年からは 、一般個人に宅配業務を委託する 〝アマゾンフレックス (Amazon Flex) 〟を開始しました 。ドローンを活用した宅配サ ービスの実用化にもチャレンジしています 。日本では 、宅配業務の主要な委託先であるヤマト運輸が値上げを行って以降 、 「デリバリープロバイダ 」と名付けられた地域配送業者の利用を戦略的に増やしました 。アマゾンは 、ラストワンマイルさえも自社のコントロ ール下に置くことで 、 「商品を適切に届けられなくなるリスク 」への対応力を高めているといえるでしょう 。 

 

ロジスティクス4.0』引用

 

もちろん、「デリバリープロバイダ 」を使うことがm「リスクへの対応力を高めている」と言えるのかという点で、首をかしげる。しかし、2019年8月現在、当日に注文し、当日配達、または翌日に届けることができる物流網を単一企業が有している例は、Amazonの他には、国内では出てこない。

 

またAmazonは、大規模な先行投資をし独自開発等を複数プラン同時並行で進めている。1〜2年後には、ドローンや、ローカライズされた置き配達などといったシステムも、より一般的になっていくだろう。

 

アメリカなどの広大な面積の地形では、大規模ドローンを使った輸送などが良いかもしれない。映画「レディ・プレイヤー・ワン 」に登場する、スラム的街並みであれば、むしろ小型ドローンが市民には受け入れられるだろう。

 

www.youtube.com

 

また一方で日本の東京の場合、ドローンに対して厳密な規定があるため、また治安も海外に比べると比較的良いため、人力を根本的に無くすドローン展開よりも、「置き配」のような、人の手間暇を減らし、限られた人員リソースを投下していく、省人化での最適化が向いているようにも考えられる。

 

このように、配送エリアの風土に合わせて最適化させていけるのも、Amazonの特徴であると言える。並みの企業はここまで選択する余地や、最適化の余地を有しない。

Amazonはこの点、他のECサイトに比べ圧倒的に優れている。

 

3.顧客情報

 Amazonがもっとも優れている点は、顧客情報をすべて莫大な量保有している点と、それ以外のデータも現在集めている最中であるという点である。

 

EC事業のために投資したアセットを兵站として徹底的に使い倒す 。それは 、 「サーバーシステム 」であり 、 「物流ネットワーク 」であるわけですが 、もう 1つ 、アマゾンが他社にはない規模のアセットを有しているものがあります 。それは 「顧客情報 」です 。

 

ロジスティクス4.0』引用

 

過去にAmazonで購入された個別の顧客データを所有しているのはもちろんだが、例えばAlex。Alexは、一般家庭に設置されるAIアシスタントだが、彼らに我々が話しかけた内容は、すべてAmazon側で一括管理されている。例えば、"60代以上で「天気」をよく訪ねる人は、関節状態に不満がある方が多い"というデータをAlexが取り出した際、今後そのデータをどうマーケティングに活かしていけばよいか、そのようなユーザーは全体のうち、何割ぐらいなのかといったデータを、Amazonは有することができる。

 

ただ 、そのアマゾンにしても 、「アマゾンを利用したとき 」以外の情報を把握することは困難です。 「買った人 」はわかっても 、「買うまでのプロセス 」や 「結果的に買わなかった人 」はトレ ースできません 。ワン・トゥ・ワンマ ーケティングを真に成立させるためには 、 「リアルな世界での顧客の動きを追跡し 、アマゾンが蓄積した個人情報と紐付けること 」が必要となります 。だからこそ 、スマートスピ ーカーのアマゾン・エコーを販売し、無人コンビニのアマゾン・ゴーを出店したのです。

 

ロジスティクス4.0』引用

 

 

www.itmedia.co.jp

 

Amazonでは基本的に、可処分所得で決算がとられ、ものが売れている。そのため、Amazonは多数のサンプルから、Amazon使用金額から可処分所得の総額を割り出し、世帯所得すら割り出すことができるのではないかと考えられる。

 

また言わずともがな、住所情報も有しているため、そのデータをベースに、家賃を特定し、所得を予測するということも可能である。そのため、年間のAmazon使用料を確認することで、可処分所得の抽出、広告の最適化、ターゲティングへの活用なども容易に可能となる。

 

この点は以前ブログにも記載した通り、レコメンドが正確すぎると、それゆえに反論を買う可能性が考えられる。

 

www.ppc-log.com

 

しかし、Amazonはもともと通販サイトであるため、自身が検索した商品に類似した商品広告が表示されることに対して、嫌悪感を抱く人は少ないのではないだろうか。むしろ、積極的に買う人は、むしろ増える一方となるような事態も考えられる。

 

 バーチャルとリアルの情報を融合できれば、ユーザーに対してオススメの商品を提案するレコメンデーション機能の的確性を高められるだけではなく、より魅力的なプライベートブランド商品を開発できるようになります。

 

ロジスティクス4.0』引用

 

ちなみにこれは余談だが、Googleでも世帯年収をベースとしたターゲティングが可能である。ただし、世帯年収データは全て位置情報をベースとしたものであり、精度は高くないと一般的に見られている。ただし、Google側は否定しているものの、Gmail上の領収書データをGoogleが確認しているのではないかという説も一時浮上したことがある。

 

internet.watch.impress.co.jp

 

まずはデータを有する必要性がある。その上で、はじめてデータを活用する余地が生じる。他の企業は、データすら持ち得ない。楽天などの国内ECサイトはその点、Amazonに著しく劣っているとも言える。

 

我々はAmazonに対する理解が足りておらず、プラットフォームに対して、評価しきれていない面が多すぎるように考えられる。 しかし、Amazonが有するノウハウや、今後の伸び代を理解することによって、十分GAFAの中での突出して、Amazonの広告としての側面に対して、期待を持つことは十分可能となる。

 

value-creation.jp

 

コラム:デジタル広告、アマゾンがグーグルのシェア奪う構図 - ロイター

 

すでにアメリカでは、物販の広告はAmazonに流れるようになっている。自分は日本もこれに後追いするような形に、シフトしていくのではないかと考えている。

 

 最後に

 小野塚征志・著『ロジスティクス4.0』は本当に良い本なので、

 

・Amazon広告運用者

・Amazon出品者

・Amazonを使ったマーケティングを画策している方

 

そんな方々にとって、まず必読書である。 

 

またAmazon広告についてだが、近年でのLINE広告同様、Amazonも社会インフラであることを意識し、運用していく必要性があるように考えられる。(そのため、BtoBや、高額物販にも柔軟に対応できる)車を売るためにパンフレットダウンロードを促進する広告なども、過去には話題になった。Amazon広告の動向に注目したい。

 

www.coindeskjapan.com

 

Amazon広告に関しては、現在もっとも詳細に記載されている書籍は『Amazon広告“打ち手”大全』である。広告メニュー、ターゲティング内容について詳細を学びたい場合は、そちらを参照してほしい。

 

 

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